先日福島を訪れ、現地で活動されている人たちの声を聞くことができました。
現地をまわり話を聞いたからといって、震災について語ることなんてできなくて。
自分にできるのは、自分の過去の経験と照らし合わせて想像すること、自分の大切な人たちのことを思い浮かべて想像すること、これからの生き方を考えること、ただそれだけなんだと思います。
滋賀にいて想像することは勝手な想像で、現地で話を聞いて想像することも勝手な想像です。
でも、今回話を聞いて感じた思いは自分の中に留めておくだけではいけない気もして。
今回は、福島の子どもたちに夢を与える施設「CHANNEL SQUARE」運営者の 平 学さん、福島大学教授の 奥本 英樹さん、震災直後から復興に関わってきた 高橋 歩さんら仲間たちと共に福島をまわりました。
東日本大震災・原子力災害伝承館
昨年9月に開館した、震災と原発事故を伝える施設。
福島第1原発からおよそ3kmの地点に建てられた施設ですが、現在の放射線量は原発事故以前と同じくらいの数値となっています。
写真や映像を通して、なぜか自分の中に溢れてくる、寂しさや悲しみ。
震災を経験していない自分には、被災した人たちの思いがわかるはずもないんだけど。
でも、これまで自分が生きてきた経験とリンクして、やるせない気持ちになったり。
自分の大切な人を失うことを想像して、胸が締め付けられるような思いを抱いたり。
地震の規模や犠牲者の数じゃなくて、その一人一人の犠牲者には、家族がいて、大切な人がいて。
そんな経験をした人たちのことを思うと、なんとも言えない複雑な気持ちになりました。
館内から見えたのは、あまりにも穏やかで静かな海。青く澄んだ空。
美しい風景が、恐ろしく怖いものに感じました。
同時にその風景は、福島の海で原発が煙を上げている、ニュースを見て描いていた勝手なイメージを塗り替えてくれた気もします。
奥本さんのお話では、伝承館で描かれていない苦悩や、今もなお解決されていない問題など、現地のリアルを聞きました。
経験者の口から語られる話には重みがあり、とても想像しきれるような内容ではなくて。
一方で福島がこの10年で前向きに進んできた部分も聞くことができました。
自分に語れるのは震災の話を聞いた自分自身の感情の変化と、自分の人生の経験から想像した思いだけで。
それを自分と自分の身の回り人の未来へ繋げていくしかできないんだと思います。
CHANNEL SQUARE
学さんの造った「CHANNEL SQUARE」も、震災を通してできた施設です。
スケートボード、ボルダリング、スラックラインが体験できる施設で、オリンピックレベルの設備が整っています。
この施設を造ることで将来、「震災があったから、CHANNEL SQUAREに出会うことができた。」と思えるように。
「この施設ができたおかげで、大会やオリンピックにで活躍できるようになった。福島に生まれてよかった。」と思えるように。
そんな学さんの思いと希望が詰まった施設で、既に活躍する選手が何人も現れているそうです。
現役のスラックライン選手の演技を見て、話を聞くこともできて。
生き生きと自身のスラックラインへの思いを語る姿は輝いて見えました。
クラウドファンディングにも挑戦されているので、何か震災への思いを形にしようと考えているなら覗いてみてください。
きっと学さんの熱い思いが伝わると思います。
https://readyfor.jp/projects/channel-square
福島が素敵な話
僕が福島を訪れたのは、今回で2度目でした。
数年前に日本一周をしたんですが、僕が日本で1番きれいだと思った場所が福島の「五色沼」だったんですよね。
美しいエメラルドグリーンの水面に心奪われてしまって。
当時食べた喜多方ラーメンは、麺の上に敷き詰められたチャーシューが衝撃的だったんです。
今回、震災の話だけじゃなくて福島の新たな魅力にも触れて、改めて福島って素敵なところだなと感じました。
まだまだ行きたいところはあるし、ぜひまた今度は誰かと一緒に訪れたいなぁと思います。
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