命がけの雪山登山、果たして結果は?〜過酷すぎるワイナ・ポトシ登山2・3日目〜

 

 

 

こんにちは、はらです(^^)

 

 

 

まったく登山初心者のはらが
標高6000m、
ワイナポトシ登山に
挑戦しています。

 

登山ツアー初日、
4800mの高所での
氷壁クライミングでの
地獄の特訓を乗り越え、
(まぁまぁ楽しかったw)
いよいよワイナポトシを
登ります!

 

ワイナポトシ登山
1日目の様子はこちら
⇒⇒⇒初心者が標高6,000mを目指す!?〜過酷すぎるワイナ・ポトシ登山1日目〜

 

 

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2日目

 

第一の山小屋で一夜明け、
今日からいよいよ
本格的に登山がスタートする。

 

あれだけの特訓をしたのだから
気を引き締めて行こう。

 

 

 

登山開始!

 

出発の朝、
陽は昇ります。

 

 

 

清々しい朝に太陽の光が
山々を赤く染めていきます。

 

 

 

池の水が凍りつく
寒さです。

 

 

 

昨日まで立ち込めていた
霧も晴れ、
絶好の登山日和となりました。

 

 

 

これから始まるであろう
過酷な道に耐えられるよう、
しっかりと朝食を
とります。

 

 

 

あのてっぺんが
今回の目的地です。

 

山小屋の向こうの
丘の上から顔をのぞかせる
ワイナポトシ。

 

てっぺん、
とってやろうじゃないか。

 

 

 

いざ、出発です!

 

 

 

今日は3時間かけて
2つ目の山小屋まで登ります。

 

さぁ、気合いを入れていこう。

 

 

 

まずは、昨日氷の壁があった方へ
進んでいきます。

 

しばらくは平坦な道が
続きますが、
足がなかなか思うように
前に進みません。

 

すでに4,800mの高地。
昨日一度歩いたからといって、
簡単に慣れる高度では
ないようです。

 

氷の壁を登りに行く時には
山小屋に置いていた、
重いバックパックも
今回は全て背負って
歩かなければなりません。

 

ブーツやピッケル、
寝袋にヘルメットも
全てあわせて20kgくらいは
あるのではないでしょうか。

 

 

 

平坦な道を抜けると、
だんだん上り坂に
入っていきます。

 

低い山のように
根を張る木々もなく、
足場は砂や石の地面。

 

足をとられて普通に
歩くだけでも
体力を奪われていきます。

 

 

 

正直、この時点で
もう無理だ
と思いました。

 

前へ前へぐんぐん進んでいく
ボリビア人ガイドと、
キリマンジャロ経験者の
フランス人。

 

それに対して、
息切れして足が
止まってしまう僕。

 

意地でもついていこうと、
気合いでなんとかなる
ものではありません。

 

息が続かないのです。
例えるなら、
水泳で息継ぎが
うまくできないような
感じでしょうか。

 

止まらないと、
呼吸が整えられないのです。
そんな感じです。

 

それでも何度も何度も
止まりながら、歩み続けます。

 

 

 

 

それほど急な坂道では
ないのですが、
標高は5000m。
一歩一歩が重たい。

 

途中、入山料の
20ボリを支払います。

 

他の国の有名な山では
この料金では
登山はできないでしょう。

 

 

 

少しずつ、登るのにも
慣れてきました。

 

というか、あの2人に
あわせるのは無理なことを悟った。

 

もう例え迷惑をかけたとしても、
自分のペースで登ろう。

 

でないと絶対力尽きる。
いや、死ぬ。本当に。

 

 

 

そして、1時間半ほど歩いたところで、
小屋が見えました。

 

あぁ、よかった、
休憩できるのかな?

 

と、思ったのですが、、、

 

「到着したよ、今日の山小屋だ。」

 

え?

まだ1時間半しか登ってない。
今日は3時間登るんじゃなかったの??

 

どうやら僕たちは
なかなかのスピードで
この道のりを登ってきた
ようである。

 

なんだよ!
もっとゆっくり歩いても
よかったじゃん!

 

スタスタと難なく
登っていく2人に必死で
着いていこうとしていたため、
まさかの半分の時間で
今夜の山小屋に着いてしまった!

 

 

 

 

2日目の山小屋到着

お疲れ、自分。
本当に本当にお疲れ様。

 

ゆっくり休みましょう。

 

思ったよりも早くたどり着いた分、
ゆっくり休めるのである。

 

 

 

第二の山小屋。
標高は5,130m。

 

もちろん5,000mまで
歩いて登ったのは
生まれて初めてのことである。

 

ここでひとまず、
5,000mの高地に
たどり着いた感動を覚える。

 

 

 

そして、嬉しいことに
今夜の寝床は
ベッドである。

ゆっくりと眠れそうだ。

 

山小屋に着くと、
ガイドが暖かい
コカ茶を入れてくれた。
冷えた体が温まる。

 

 

 

柱や壁、天井には
これまで訪れた人たちの
言葉やサインが刻まれていた。

 

 

 

日本人もたくさん
挑戦しているようである。

 

 

 

5,000mから見下ろす絶景

 

 

 

 

 

 

 

山小屋の後ろにそびえるは、
ワイナポトシの雪山。

 

 

 

明日は、あの頂を
下に見ているはず。

 

見ているだけで、
武者震いします。
(寒いだけである)

 

 

 

今夜も暖かいスープを
ガイドさんが作ってくれる。

 

今回は他のツアーの人たちも
一緒に山小屋に泊まっているので、
大人数にスープがふるまわれる。

 

食卓もにぎやかになった。

 

 

 

相変わらずのマカロニの
量である。
明日に備え、しっかり食べた。

 

 

 

高山病の薬を
予防に飲んでいたので、
頭痛や吐き気などの
症状に悩むこともなかった。

 

コカ茶もしっかりと
飲んでおこう。

 

 

 

明日は早朝の出発になる。

 

山頂でご来光を見たいという
だけではなく、
日が昇りだすと、
山の斜面の雪が解けて
危険になる。

 

なので山頂へのアタックは
時間との勝負でもある。

 

PM11:30に起床するため、
今夜は早く寝る。
なかなか寝付くことができないが、
疲れのためか、いつの間にか
眠っていた。

 

 

 

 

3日目

 

勝負の朝を迎える。

 

PM11:30の起床。
もはや早朝でなく夜中である。

 

日の出の5時を目指し、
支度を整える。

 

 

 

 

AM0:00出発

 

いよいよ山頂への
アタックが始まる。

 

昨日までの登山と違い、
ここからは雪山登山である。
しかも真夜中、道は真っ暗だ。
尋常ではない寒さである。

 

スノーブーツに履き替え、
鋭いスパイクをつける。

 

全ての防寒着を着込み、
ライト付のヘルメットを被る。
手にはアイゼンを。

 

そして、ボリビア人ガイドと
熟練フランス人と
体をロープでつなぐ。
ここからは一心同体である。
誰かが滑落すれば、
他の2人が助ける。

 

命がけの登山が始まる。

 

 

 

 

山小屋を出て、
しばらくは岩の道を進む。

 

しかし、岩はすぐに見えなくなった。
ここから先は、すべてが
雪に覆われているのである。

 

雪の道は砂利道よりも歩きにくい。
日本で冬に降る雪のように
深く沈んでしまうことはないが、
一歩一歩、雪に足をとられる。

 

 

 

もう最初から
他の2人のペースに
合わせることはしなかった。
昨日の比ではない道のり。

 

初心者である、
どんな登り方がいいのかは
わからない。
一歩一歩、とにかく少しでも
歩幅を小さく刻むことを意識した。

 

 

 

 

先の見えない登山。

寒い、しんどい、苦しい。
そんな言葉が頭の中で
ぐるぐると回る。

 

 

 

 

1時間以上歩いただろうか。

 

少し平坦な場所に出た。
後ろを振り返ると、
改めて標高の高さを感じる。

 

 

 

 

 

ラパスの街の絶景である。

 

遠くに輝く街の明かりが
ここまで届いていた。
しばし、その輝きに魅入る。

 

しかし、ここで休んでいる場合ではない。
死ぬほどしんどいが、
時間は限られているのである。

 

 

 

うちのガイドは、休憩をしない。
時々止まってくれるが、
休憩時間がすごく短い。

 

ストイックである。
きつい、休みたい。
が、休ませてくれない。

 

どんどん先に出発した
他のツアーのメンバーを
追い越していく。

 

 

 

まだ頂上があんなに遠い、、、。

 

 

 

途中、何度目かの休憩。
ガイドがマスクを
つけるように言った。

 

顔を口まで覆う、
銀行強盗がしていそうな
マスクである。

 

きっと寒さ対策なのだろう。
しかし、マスクをつけた途端に
呼吸ができなくなった。

 

後ろを振り向かずに
ズンズンと進んでいく
ガイドに声をかけようにも
声が出ない。

 

止まったまま動かない自分の
様子に気づいたフランス人が
ガイドに大声で呼びかけてくれた。

 

「マスクを外させてくれ。
息ができない。

 

マスクを外し、
また登り始める。

 

 

 

 

 

途中、何度も雪の切れ目を
通り過ぎた。

クレバスである。

落ちたらまず助からないであろう。
雪の崖にかかる天然の
雪の橋を何度も渡る。

 

 

 

 

 

そしていよいよ、
最後の難関にたどり着く。

 

そり立つ氷の壁である。
幸いあの特訓をした壁のように
アイゼンを突き立てて登る
ほどではない。

 

が、紛れもなく壁である。
まっすぐにはとても登れない。

 

しかも、何時間もかけて
山道を登ってきた後だ。
もう体力も限界である。

 

ジグザグに、時にアイゼンを
突き立て、力技で登っていく。
滑落しそうな崖の切れ目を
飛び越えることもあった。

 

 

急な雪の壁に一歩一歩
登るというよりは
跳び上がってしがみつく。
自然に「あぁっ」と
唸らなければ登れない。

 

 

 

 

そして、

遂に頂上が見えた!

 

 

 

 

あとほんの数十メートルである。
最後の休憩を終え、一気に
登り切る。

 

 

 

 

 

6088mへ

 

ワイナポトシ山頂。
標高6,088m。

 

遂に、登頂に成功した!

 

しかもストイックなガイドに
死ぬ気で食らいついてきたため、
なんとその日の登山者たちの中で
一番に登頂してしまった!

 

こんなペイペイの初心者でも、
やればできるのである。

 

 

 

山頂の道幅は
わずか数十センチ。

 

人がたくさんはたまれない。
そして、続々と後続の
登山者たちがここを
目指してやってくる。

 

山頂にとどまれる時間は
せいぜい10分。

 

着くのが早すぎたのである!

 

まだ陽は昇っていない。
せっかく一番で登ったのに、
頂上で日の出を見れずに
下りなければならないとは、、、。
とんだ皮肉である。

 

 

 

少し明るくなりかけている
山頂からの景色を
頭に刻み込む。

 

山頂で撮影できた写真は
わずかに3枚だけだった。
電池はなんとかもたせたものの、
iPhoneも寒さには弱かったのだ。

 

名残惜しいが、
山頂での日の出の感動は
後続にたくし、
下山を始める。

 

 

 

途中、ポケットで温めていた
iPhoneが復活した。
最後に朝日の昇り始めた
ラパスの夜景を
収めることができた。

 

 

 

 

スピード下山

 

感動はここまでである!
無尽蔵の体力を持つベテランの
2人組にここからバカみたいな
スピード下山に
付き合わされることになる、、、。

 

帰りは行き道と逆の順番で、
フランス人→はら→ガイドの順で
下山を始める。

 

氷の崖を恐る恐る
後続の登山者とすれ違いながら
下りきった。

 

そこからフランス人が猛ダッシュで
走り始めたのだ!

 

は!?
おい待て、
まだロープは繋がっているんだぞ?

 

転んだらどうすんだ!
雪山なめんな!

 

しかし、ボリビア人ガイドも
さっさと帰りたいのである。

 

それに続くように走る。
間に挟まれている自分は
走らないとロープに引っ張られ、
こけるしかないのである。

 

走るしかねぇじゃねぇか!

 

もう体力はとうに限界を超えおり、
足は棒のようである。
その棒切れを鞭打って、
走る、走る。

 

これほど人生でフランス人を
恨んだことはない。
(※めっちゃ仲良しになった
フランス人もいるけど!)

 

 

 

 

死ぬかと思ったが、
人間死なないものである。

 

無事に見慣れた道になってきた。

 

 

 

岩の道だ!
これほど地面が恋しいことは
生まれて初めてである。
いろんなことに気づかされる
登山であった。

 

 

 

もうこの程度の雪の道なら
可愛く見えてくるものである。

 

山頂の手前の壁は、
こんなものではなかったのだ。

 

 

 

そして、、、

 

 

帰ってきた〜〜〜!!!

 

もちろん僕たち一番乗りである。
このあと後続は30分後くらいに
徐々に帰ってき始めた。

 

バカみたいに無駄にがんばったのである。
バカみたいに無駄に休んでやる。

 

 

 

続々と後続組が帰ってきて、
一緒のツアーのオージーカップルも
無事に頂上から帰ってきた。

 

無事に全員登頂に成功した!
お互いの検討を讃えあう。

 

さぁ、ゆっくり休んだところで
地上へ帰ろう。

 

 

 

こんな道などもはや
屁の河童である。

 

もうロープで体を括られてはいない。
一歩一歩踏みしめながら
自分のペースで帰った。
無茶をせず。

 

 

 

 

ということで、
初心者でも登頂できました!

 

ただもう二度と登山なんてしないと、
心に固く誓った
ワイナポトシ登山でした。

 

勇気のある方はぜひ
挑戦してみてくださいね♪

 

 

 

ではまた次回〜(^^)♪

 

1日目の記事はこちら

⇒⇒⇒・初心者が標高6,000mを目指す!?〜過酷すぎるワイナ・ポトシ登山1日目〜

 

<こちらの記事も参考にどうぞ♪>

・ボリビアからバスでペルーに入国!〜国境で気をつけるべき事〜

・食べ歩き天国!ラパスのグルメまとめました♪

・ラパスの歩き方♪〜お土産は魔女通りで!?〜

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